Trip&Hug

旅のこと、日々のこと。

おばあちゃまのショートブレッド

仕事先で会うおばあちゃまからもらった手作りのショートブレッドがとても美味しかったので、作ることに決めた。

ショートブレッドはカフェに行けば大体置いてあるし、スーパーでも売っている。だからこそ、あまり手を出したことはなかった。

しかし、先週おばあちゃまからお手製のショートブレッドをいただき、衝撃を受けた。クッキーのような見た目だが、とてもソフトで尚且つ壊れそうな繊細さがある。しかし、口の近くまで運ぶとバターの甘い香りが漂い、口の中に入れるとサクサクとした食感と優しい甘さが広がる。なぜ今まで食べたことなかったんだろうと後悔した。それからというものYoutubeショートブレッドの作り方を検索する日々。どうしたら、おばあちゃまの味に近づけるだろうか。

会う機会があり、頂いたことの感謝と作ってみたいということを告げると、"よし!わかった、レシピを教えるわ!"とおばあちゃまのおばあちゃんからの秘伝(?)のレシピを教えてもらえることになった。ちょうどその場にいた、ご家族にもおばあちゃまのつくるショートブレッドに感動したことを伝えると、"グランマのレシピはいつも美味しいの"と。

どこの国でも、おばあちゃんのレシピは大体美味しいのかもしれない。私の日本にいる祖母のレシピも美味しいものばかり。

 

そのおばあちゃまと私は話す方だと思う。

というのも、畑の話で盛り上がり、それから距離が近くなったのではないかと思っている。

日本にいる時から祖母の畑を手伝うのが好きで、GWには野菜の苗を買い、畑を耕し、畝を作って、夏になれば一緒に収穫していた。

そのことをそのおばあちゃまに話すと彼女も嬉しそうに、自分の畑のことを話してくれた。豆、シルバービート、セロリ、青ネギなど、小さなガーデンにはたくさんの野菜がきれいに植えられている。クリスマスには彼女の作った豆をくれ、フラットのオーナーさんと野菜かき揚げにして美味しくいただいた。

彼女が畑になっている野菜を紹介しながら、なぜ野菜を植えているのか話してくれたことがある。彼女のひ孫に肉や野菜はどこからやってくるのか知っている?と聞いたところ、"スーパーマーケット"と答えたそうだ。それに彼女は驚き、ショックを受けて、食べ物がどこからやっているかをひ孫さんに伝えるために、野菜を育てることにしたんだそう。素敵だ。

そんな彼女の畑を私も愛おしく思い、仕事の際にはなるべく野菜を確認している。話のネタにもなるので。すると、新しくニンジンをを植えていたり、セロリの背が伸びているのに気がつく。おばあちゃまのお世話が行き届いているのが垣間見える。

 

次回、会う時にはレシピを調べてショートブレッドを作ってみたこと、おばあちゃまの作ったものよりも甘くできなかったことを伝えようと思う。きっと彼女は笑って、話を聞いてくれるだろう。

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