学期末、年度末、別れの季節が来ている。
いつも駅まで送ってくれていた事務さんが今年度で退職、だそうだ。
突然のお別れに、ありがとうございました、しか言えなかった。
寂しいのを隠して、そそくさと改札に向かってしまった。
駅のホームで、しんみり。
そして今日も、3月いっぱいで東京を離れ、地元に戻る友人と会ってきた。
食事の間はにこやかに、いつもと変わらない私たちだった。東京駅で別れる時、周りがゆっくりと動いていた。
"次はゴールデンウィークに、地元で。"
ああ、もう東京で会えないんだ。
頻繁に遊んでいた日々は戻ってこないのだと思ったら寂しくなった。
大学生の頃にも同じような経験をしたのを思い出した。
大学生2年の春休み、1ヶ月ほどニュージーランドでホームステイをした。
ホームステイ先の家族は、暖かく、初めての海外で不安だらけだった私をずっとサポートしてくれたのを今でも覚えている。
そろそろ、1ヶ月という時に別れはやってきた。
あと、数日で日本に帰るという、ある日の朝。
朝食を食べながら、外を見ると綺麗な朝焼けがそこにはあった。
それを見ていたら、
ああ、この暖かな時間は終わるんだ。
もう、戻らないんだ、と思って泣きそうになっていると、それを感じ取ってくれたのか、ホストマザーが握ってくれた。
同じように涙を溜めた目で私を見ながら。
今日の友人との別れもホストファミリーとの別れも、職場の事務さんとの別れも似ている。
永遠でも、今後一切会うことも無いわけではないのに、とても寂しく感じる。
きっと、年齢を重ねても、どんなに色んな経験をしても、この寂しさは感じるのだと思う。